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異常奏者さんがY-LINKのページを作ってくれました。 展示:2010年2月1日〜 |
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Y-LINKについて by 米本実 |
Y-LINKとは… |
Y-LINKとは、自作楽器同士をつなぐ共通規格です。 MIDIのように高度なデジタルの通信技術ではなく、電気抵抗をコントロールする部分を同じ端子にするだけです。 ローテクで、かなりいい加減な規格ですが、自作楽器同士を気軽につなげることで、更に新しい楽器や音楽の表現が生まれるかもしれません。実際に試してみて多くの発見がありました。 |
規格が誕生するまで |
1993年に再び0号機を作ったときに、ボリュームのところを光センサーや様々な抵抗に交換することで、
新しい可能性が見えてきました。その交換を毎回ハンダ付けして行うのも大変なので、
何かの端子に統一することにしました。
しかし、通常のホーンジャックやミニジャックでは、アルミのケースを使用した場合、GND側がケースと接触することになり、ノイズを拾ってしまいます。その他のタイプですとケースの穴あけの加工が大変です。 悩んでいた私にアドバイスをくれたのは、工業高校時代の友人の小森一男さんでした。彼はステレオ・ミニジャックのGNDを使わず、LとRをプラスとマイナス(GND)として使用してはどうかと提案してくれました。工作も簡単ですし早速この方法で工作を始めました。 その数年後に知り合った尾上祐一さんや仲間たちと電子工作する会合を何度か開きました。尾上さんはリボンコントローラーの開発に着手されたばかりでした。リボンコントローラーも抵抗なので、私の自作楽器と端子を統一しませんかという提案に賛同して頂けました。尾上さんがリボンコントローラーを性能を飛躍的に進化させ、多くのイベントで演奏して話題になるたびに、自分の自作楽器と接続できるということを嬉しく誇りに思ってました。 |
Y-LINKと名前が決まりました |
自分が制作する自作楽器の統一規格として楽しんでいただけで、特に一般に広めようという気持ちは全くありませんでした。また特に名前もありませんでした。 転機になったは、2009年1月に行われた私の本の出版記念イベント「ビリビリトーン」にて、尾上祐一さん、Kaseoさんの楽器の実演を行ったときでした。それぞれの楽器同士を接続してコントロールしたら面白いのでは?と思い、当日のステージで実行、会場を沸かせました。この日のトップバッターで会場を爆笑の渦に巻き込んだ異常奏者さんが、この様子を見ていて、自作楽器同士をつなげるということの可能性に、大いに感動されたそうです。後日、規格に名前をつけて広めようという提案を頂きました。その後、異常奏者さんが提案した「Y-LINK」という名前に決まりました。 |
異常奏者さんを紹介 |
さてここで異常奏者さんを紹介します。ノコギリで切られたZO-3ギターとの出会いから、自分の意志とは関係なくハードコアな改造系の道を歩き出した電気楽器クリエーター。彼の自作・改造楽器を見た衝撃は忘れられません。ハードコアにして繊細な加工技術、しかも彼ならではの遊び心とユーモアが常にある楽器たち。彼の活動については、まず下の出版記念イベント、ビリビリトーンでのビデオをご覧下さい。 |
異常奏者さんの楽器を紹介します。 ●IZYO-SYA: ノコギリで切られたZO-3ギターを改造するうちに、恐ろしく多彩な機能を持ったモンスターマシンとなった楽器。 リボンコントローラー、カリンバ、手回し発電機などがついているだけでも凄いですが、一番のインパクトは水道の蛇口が音声出力になっていることでしょう。 |
●MISYN (テルミシンセサイザー): ミシンの機能を損なうことなくテルミンとシンセサイザーの機能を組み込んだ改造楽器。Y-LINKにも対応。 |
●ダイソウ: ノコギリを改造した楽器。切断音を大音量で鳴らすためにピックアップを付けたそうです。 それにより様々な奏法も可能になったそうです。 |
●ゴッドハンド: プラズマに手を近付けることで、シンセサイザーをコントロールする高感度のテルミン。ぜひ実際に生のライブで演奏しているところを見て頂きたいと思います。 |
公式ページの誕生 |
異常奏者さんの楽器のインパクトが凄過ぎて、Y-LINK紹介のページであることを忘れてしまいました(笑)。 さて本題、異常奏者さんはY-LINKの公式ページも作ってくれました。有難うございました!! 現在、尾上さん、Kaseoさん、弁慶さんの他に、全てのヨネミンのユーザーがY-LINKの仲間になっています。 それでは、異常奏者さん制作のY-LINK公式ページへどうぞ!! http://izy.jp/y-link.htm |
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