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086: ピンバッジホルダー

2011年10月2日(日)~

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米本: これは鈴木由花さんとのコラボ作品。
"MY PARTY IS DEAD"というブランド名で販売しているツマミを使ったアクセサリーのシリーズがあるんだけど、その中のツマミピンバッジを表面に固定できるようにした小物入れなんだ。

米本: コンセプトは、昼間はツマミピンバッジを身に付けておしゃれにお出かけ、夜はツマミピンバッジをケースに固定してツマミをグリグリ!!

助手: というわけで、鈴木由花さんに来ていただきました。

由花: こんにちは~!

助手: そもそも、どんなきっかけで思いついたんですか?

由花: シンセサイザーの魅力って“見た目”の部分も大きいじゃない? ただその外側の“見た目”だけでもお部屋にあったら可愛いなぁ~と以前から思ってて。箱にツマミがついてて、ツマミをグリグリまわせて、出来ればLEDライトがピカピカしてる置物があったらいいかも?と。最初は単純に箱状のものを作りたいと考えていたんですよ。
で、あるときツマミピンバッジを作っていて、これがその「箱状のもの」に組み込めたら面白いんじゃないか?とひらめいて。

助手: なるほど!

由花: それで米本さんにアイデアを相談して試作にとりかかりました。

米本: ただの箱に取り付けるだけだったら楽だったんだけど(笑)、蓋を開閉するようにしたいってことで、アイデア的にはとっても面白いと感動したけど、どうやって加工するか…。でもとにかくやってみようということで、過去に加工に失敗したケースで試作を始めて。そしたら蓋の開閉が結構楽しくて、由花さんにすぐに連絡して完成品のための細かいデザインを話し合ったの。で、工作開始と…。

由花: タカチのケースを切るのが大変だったよね。なんかケースにチラシが入っていて、「有料で加工します」って。自分たちで切るのがあまりにも大変だったからでタカチに電話したの。ケースの縦長のほう2か所、上から1センチくらいのところを横にカットする、というだけだから、この程度なら図面も送らず、口頭で伝わると思って聞いてみたんだけど…

タカチ: 「???」
私: 「上からかぶせる部分が“コの字”になるように、ただ上から1センチ部分を両側カットしていただければいいんです。」
タカチ: 「“コの字”になっていますが・・・」
私:「いや、そうなんですが、その長い部分を短く切りたいんです。で、上からパカッと蓋をするような感じで・・・」

と、しばらくやりとりが続き…

結論!!
 …あまりにも高いので断念(笑)。

米本: (笑)。もちろん企業的な視点から見ればかなり良心的な値段だと思うよ。でも大量生産するわけじゃないから。
高性能の道具がないから、傷つけないようにしながら万力にはさんで金ノコでギコギコ切ったんだ(笑)。可愛い蝶番は見つかったけど、取り付けはなかなか難しかったね。ツマミの回転で表面が傷つかないようにハトメを使ったのも良かった。二人で試行錯誤の繰り返し。後は由花さんのデザインへのこだわりかな、それも凄く勉強になったね。

由花: ツマミの配置なんかは結構こだわって、何度か試作したよね。LEDライトをつけてもらって、シンセの雰囲気を出すためにスライドスイッチもつけてもらった。

米本: LEDライトは、せっかくSYSTEM Yのユニットとして作るので、外部トリガーインプットもつけて、Lenshaなどからコントロールできるようにもしたんだ。下の写真はクマはちのトリガーを送って点滅をコントロールした様子。

由花: 2011年のシンセフェスタのクリエイターズサロンの米本電音研究所のブースでツマミ・アクセサリーを販売したんだけど、ただ場所をシェアするだけじゃなくて何かコラボ作品があってもいいかなって。そこでこのピンバッジホルダーがデビュー。

米本: ツマミ・アクセサリーを飾るため回転ディスプレイ 、在庫を入れるため小物入れ 1号器小物入れ 2号器も完成を間に合わせたね(笑)。そうだよ!この3台はこのイベントのために誕生したんだ(笑)。

由花: その後、アンジェラサマンサが誕生して、せっかくなので"MY PARTY IS DEAD"ってブランド名をつけて活動をはじめて、このピンバッジホルダーもラインナップに入れようと販売モデルを作ることにして、ULTRA BOXが誕生したの。

ultrabox

由花: とにかく全てが手探りで、実際にカタチにしてみようとしたら考えなくちゃいけない事がこんなに沢山あるんだ!?ってビックリしたよ。 作るまでは単純なものだと思ってたけど、「ツマミの配置」一つとっても微妙な調整が必要だったり。今更だけど、『モノを作る』って事は大変な作業だよね~。