特別支援学校に通っていると思われる女の子とバスで一緒になって、突然思ってしまったこと 脳内再生される音楽に思いを巡らす

都バス 錦25系統
前日にユニークなツイートを見たり、
ハドソンさんの素晴らしい音楽作品を聞いたり、
健康診断で飲まず食わずだったり、
何か脳が奇妙に活性化していた朝だった。

久々にバスに乗ったら、
たぶん特別支援学校に通っていると思われる女の子と一緒になった。
何とも可愛い雰囲気の方だったので少々見とれてしまった(すみません)。
彼女は座りながら、
突然両手を動かして黙々とダンスの練習を始めた。
周りのことも配慮しつつ小さな動きで。
その動作がまた可愛かったので見続けてしまったのだが、
ふと突然こんなことを思ってしまった。

「今、彼女の頭の中で鳴っている音楽が聞きたい!!」

動きは実にバラエティーに富むものだったが、
ある種のテンポ感があったので音楽をイメージしていることは間違いない。
それが物凄く魅力的な音楽に感じた(バスの中でも思わず練習してしまうくらいダンスが好きという彼女のピュアな気持ちも勝手に加味して)。
たぶん彼女は何かしらのサークルに所属してダンスをしていると思われる。
その発表会のようなイベントに行けば楽曲を確かめることは出来るかもしれない。
しかし私はリアルタイムで彼女の頭の中で鳴っている「その曲」が聞いてみたいのだ。
そう、仮にその楽曲がわかったとしても、
彼女の頭の中でバイアスがかかった状態のサウンドでなければ意味がない。

テクノロジー的には無理だし、
仮にその技術が実現したところで人類はあまり幸福にならないような気もする。
でもこういうことを考えるのはステキなことだと思う。
いや22世紀なサロン・ド・ニニギなら可能か!?(笑)。

全ての音楽は「錦糸町」か、「錦糸町でない」かに分類できる」のところでも書いたが、
私は常日頃、
人が音楽をどのように聞き取って感じているかということにとても興味がある。

日々こういうことを感じテキストにまとめるのは、
もちろん決して完全に理解し合うことは無理だけど、
きっと私は人と語り合いながら、
限界はあるが出来る限りの範囲で相手の感性に「共感」、
また自分の感性に「共感」してもらいたいという気持ちが強いってことなんだと思う。
そういう前向きな歩み寄りは好きだ。

いつも私の活動にアドバイスを頂いている下山嘉彦さんからのコメント。
私の考察をより深めて頂いた。
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「彼女の頭の中でバイアスがかかった状態のサウンド」
ここがとても重要であり、また興味深い。
脳内再生はその人の記憶にある様々な要素(例えば声質・楽器の音・遠くに聞こえる環境音・ナチュラルエコー等)が入り混じった、
現実の音とは異なるもので組み立てられていることが想像される。
記憶の改竄の一種と考えていいだろう。
さらに言えば聴力特性が関わるので、
同じ楽曲を聴いても脳に刻まれる記憶は個々人で異なる可能性もある。
そうした複雑な要素で組み上がった脳内再生音楽とは、
果たしてどういうものだろうか。
ジャックインで脳の信号を直接取り出せるようになったとしても、
それがイコールであることの確証はないかもしれない。
考えるほどに深い話だ。
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下山さん、有難うございます!
全くその通りで、考えれば考えるほど深い話。
私たちが共通と思っている感覚や常識の足場が、
こうも危ういものだと再認識させられる。

もちろんきっかけは、
このブログに登場するヒロインがどんな音楽を脳内再生しているかの興味、
ある種の(広義の、意味を豊に含む)エロスがトリガーだったように思う。
音楽を通して学んだ、
気になる物事や何か温かい大きなものと触れ合いたい、一体になりたいと言う感覚。
感性の「共感」、前向きな歩み寄り。
それはとても幸福なこと。
頭ではわかっていたが、
自分の中でより深く感覚で理解しようとしている昨今。
しばらく思考や感覚を自由に遊ばせてみようと思う。

冒頭の写真はこの記事を書くきっかけとなった路線のバスを別の日に撮影したもの。
バスの終点が錦糸町であること、
偶然にもヒロインがこのバスに本当に乗っている(写ってはいない)点が、
私らしいエピソード(笑)。

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