カテゴリー別アーカイブ: 米本実の音楽

2015年でDAWを使ってもこのサウンドを作る男! 米本 実による「飛び出せ☆シンセ仲間!のテーマ」 昭和のローカルCM音楽のようなほっこり感

2015年10月2日(金)、横浜・黄金町試聴室その2にて行われた
> 飛び出せ☆シンセ仲間! 第2回 YMOの「BGM」と「テクノデリック」を語る、とmicroKORG
> ~直江実樹のロックンロール短波レディオvol.41
のオープニングより。

動画は左から、小池実さん、戸川光さん、米本実、KO.DO.NAさん、直江実樹さんです。

80年代の地方局の若者バラエティー番組へのオマージュとして、飛び出せ☆シンセ仲間!第1回目のため2015年1月に米本実が制作。
KORG POLY-800、YAMAHA DX-100、RX-21を音源に使用。
皆さんも一緒に手拍子お願いします!!

※タイトルにある「昭和のローカルCM音楽のようなほっこり感」というフレーズは、ぷにえ工房さんのツイートから頂きました。有難うございます!

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カテゴリー: ライブ・イベントの報告, 米本実の音楽 | 投稿日: | 投稿者:

波や泡の音、イルカの声、ダイバーの演奏!?など 海中で聞こえる様々な音で作った音楽 NEPTUNE AQUANET

CD NEPTUNE / AQUANET
1996年から数年、私はAQUANET(アクアネット)という海やイルカをテーマにアート活動を行うグループのお手伝いをしていました。
そのとき、水中機器を取り扱うメーカーさんから水中マイクと水中スピーカーをお借り出来て様々の音を録音する機会に恵まれました。

てんぷらノイズという海の微生物たちが発する音、ダイバーたちが発する音や金属製のパーカッションを作って水中で演奏した音たち(NHKの朝のニュースでも取り上げられました)、イルカの鳴音、波、泡など様々な水の表情。

その音をサンプリングしたり、テープレコーダーで重ねたりして作ったのがこのアルバムです。当時環境音楽やドローンノイズ、テクノに傾倒していたことなどもありこのようなサウンドになりました。

豊かな情報をたっぷりと含むオーガニックな音素材、アナログのテープを通した音の優しさが、デジタル化されたとはいえ大変に高い評価を得てきました。

三浦俊彦先生の名著「環境音楽入悶(白水社1999年)」、p21「アクエリアム系」のところで、堂々の第5位として紹介されています。
また2002年07月14日放映のTBS 世界遺産 第309回ガラパゴス諸島IIのBGMにも使用されました。

まだ在庫がありますので購入をご希望の方は下記のリンクをご覧ください。
http://yonemotominoru.com/discography/discography.htm

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カセットテープを擦る マグスキャン と なかおちさと さんのボーカルとの掛け合いが絶妙な演奏

2015年6月4日(木)即興セッションの企画「忘れたいのに思い出せない Vol.34」にて、
なかおちさとさんの「Blow Bubbles.ep」という作品の演奏に、
Shogo Haraguchi(BASS)さん、ひらっち(DRUM)さん、私(自作電子楽器)が加わったセッションの録音を紹介します。
2015年06月04日のセッティング
完全な即興でしたが、4人の演奏が奇跡的にシンクロ!非常に評判の良かったセッションでした。
マグスキャン
特に私が気に入っているのが、カセットテープを擦る自作デバイス「マグスキャン」となかおさんのボーカルの絶妙な掛け合いです。11:30辺りからです。

↓下記のリンクから、超ダークでサイケなサウンドをお楽しみください。
Blow Bubbles.ep
なかおちさと
http://linkis.com/bandcamp.com/ssWbg

この曲に関するなかおちさとさんのブログ記事
Bandcamp、6月の更新です。「Blow Bubbles.ep」

「忘れたいのに思い出せない 高田馬場編 vol.34」
2015年6月4日(木)
open 20:00
start 20:15
Charge: 1500円+1ドリンクオーダー(500円)
会場: 高田馬場JET ROBOT
   新宿区西早稲田3-28-1RICOSビルB1F
TEL: 03-6302-1377

出演
1st 20:15-20:30
安藤裕子(sax) 米本実(自作電子楽器) Shogo Haraguchi (b) ひらっち(ds)
2nd 20:40-21:10
早水愉紀 (vo,g)
3rd 21:20-21:35
安藤裕子(sax) 米本実(自作電子楽器) カワイヒトシ(ds) with ゲスト!
4th 21:40-22:10
浅野廣太郎(sax) 横井義明(b) 安蒜リコ (ds)
5th 22:20-22:35
なかおちさと(g) 米本実(自作電子楽器) Shogo Haraguchi (b) ひらっち(ds)
6th 22:40-last
なかおちさと(vo,g) Shogo Haraguchi (b) カワイヒトシ(ds)

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園田佐登志さんのCDの整音をお手伝いしました。

園田佐登志
耳抜き Mimi – Nuki ~ Secondary Works Of Satoshi
SATOSHI SONODA / 耳抜き mimi-nuki ~ Secondary Works of Satoshi
モダーン ミュージック
2012年6月25日発売

2012年6月に発売になりました園田佐登志さんの>CD「耳抜き mimi-nuki~Secondary Works of Satoshi Sonoda,1982~1989」の整音をお手伝いしました。

~身軽な音の戯れの背後にひょっこりと現れる暗闇。時代にも個人にも還元できないような、言葉を失った饒舌がここにはあって、容易な見通しや理解を拒んでいる。1980年代 東京のアンダーグラウンド・シーンに留まらず、時代を見据えた優れたポピュラーミュージックの作品・演奏の記録として「mimi-nuki」は遍在する。~

園田さんからご連絡いただき、明らかに不快と感じるノイズ音の除去、全体の音量、曲間のタイム、曲順などについて打ち合わせを繰り返しながら音源を聞き込みました。記録的な意味も尊重して、元々のトラックの音質を重視することにしました。
貴重な音源を聞かせて頂けるだけでも大変有り難かったのですが、スタッフとして参加できて光栄でした。この音源が録音された時期、私はYMOや当時のニューウェーブに影響された宅録少年でした。そのため、80年代の多層的で豊かな音楽シーンは、90年代以降に追体験していくことになります。このCDに収録されたトラックたちは、決してリアルタイムでは体験していないのですが、録音されたときの空気感も含めて、少し色褪せたドキュメンタリー映画を見ているような、強烈な懐かしさに胸がいっぱいになりました。
ぜひ聞いてみてください!

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イノウエの電子オルガン リズムトーン Rhythmtone 謎のキーボードの正体がわかりました

1994年頃、東京は葛飾区の古道具屋で買った謎の電子オルガン「リズムトーン」。
電池を入れて弾いてみると、単音でしか鳴らない上にヘロヘロな音。
木製の立派な外観に比べ、中の構造や回路は比較的シンプルな作り。
それでもチープな音が大好きだった自分にとっては最高にお得な買い物でした。
弾いているうちに怪しいフレーズが生まれ、勢いで録音したのがこのトラックです。

3年後、とある漫画家さんの個展のBGMを頼まれ、
その中の一曲として、リズムトーンがきれいな曲をブチ壊すというアイデアが浮かんで録音しました。
更に時間が経って接触不良が悪化してより過激になりました。

リズムトーンには、”Rhythmtone”という商品名以外、何も記載がなかったため本当に謎のキーボードでした。

上記2曲をYouTubeで公開してみたところ、見た目の愛らしさと反比例する音の魅力に予想以上の大変な反響がありました。
面白かったのは、第一線で活躍するミュージシャン、現代音楽関係で活躍する作曲家・演奏家、その他かなりの音楽通の方々から反応があったことです。もしあなたがリズムトーンの音に魅力を感じるとすれば、非常に高い音楽性、もしくは感性があることは間違いないでしょう。

あと意外な情報としては、リズムトーンの音に犬や猫が驚いてキョロキョロしたり物陰に隠れたりと反応することでした。

この反響から改めてリズムトーンについて調べてみました。

ネットで明らかにヒットしたのはたった1つ、ある方のツイートだけでした。
それは松阪崇久さんのツイートで、そこには、大阪・新世界の通天閣の北にある古いおもちゃさんで撮影した箱に入ったリズムトーンの写真が。おかげさまでイノウエというメーカーであることが判明しました。
ご本人に許可を得て、写真をここに転載します。
通天閣付近のリズムトーン
更にツイッターで、ま⊃つさんが同じ場所で撮影したと思われる写真をアップされていました。こちらもご本人に許可を得て転載します。
ま⊃つさんのリズムトーン、去年大阪某所で箱入りのものを一台確認しました

電子古楽器の研究仲間の藤野純也さんもリズムトーンに大変関心を持ち、いろいろと調べてくれました。

> 調べてみると名古屋に井上楽器製作所というトイピアノの製造で知られたメーカーがあったようです。もしかしたらリズムトーンのイノウエは トイピアノのイノウエ楽器製作所でしょうか。
> 井上楽器製作所は木の加工技術で特許もとっているようで、リズムトーンのイノウエとトイピアノのイノウエが同じ会社だとしたら、リズムトーンの筐体が美しいのにも納得ができます。

との情報が。そのことをツイッターに書いてみると、
ペンネーム:アベケージさんから、イノウエ製のトイピアノを所有していて、その箱にあるイノウエのロゴとリズムトーンの箱の写真にあるロゴが同じとの報告を頂きました。
イノウエのトイピアノ

これでリズムトーンは、トイピアノで有名な、優れた木工技術を持ちながらも残念ながら1999年年3月に倒産した名古屋の「イノウエ(井上楽器製作所)」の電子オルガンであることが判明しました。
http://hwm7.gyao.ne.jp/hasu/piano.htm
イノウエ製のトイピアノの情報もいろいろと入ってきて、実に音も見た目も愛らしく素晴らしい製品を作っていたことがわかりました。

これだけ多くの人にインパクトを与えるならば、リズムトーンの音を自作の楽器たちで再現したい!
私のヨネミンの音をマイルドにしてビブラートをかければ似るのではと実験したのが下記のツイートです。


鍵盤の接触不良の不安定さはないですが、なかなか似ているのではないでしょうか。これで不安定なキーボードを作れば完璧でしょう。
圧倒的にリズムトーンの存在が大きいと思ってましたが、こうして別の楽器で再現してみると、メロディーもそれなりにヤバかったことがよくわかりました。

もう一台、リズムトーンを手に入れようかと迷いましたが、灯台下暗し、幸せの青い鳥は私の家にいました。

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カテゴリー: 昭和レトロな日々, 米本実の音楽, 電子楽器 シンセサイザー | 投稿日: | 投稿者: