月別アーカイブ: 2016年3月

「自走くん」に耳は「宇宙の缶詰」か!?

自走くんに耳
ついに「自走くん」にも耳が付きました。これでラックマウントも大丈夫です!

実は耳を付けるために最も頭を痛めていたのが「自走くん」で、苦労の割りに最も意味がないとい言う…w。更にもう一台かなり面倒なモジュールがありますが、それは後ほど。

友人のNarui Terryさんから秀逸なコメントを頂きました。
> 「自走くん」をラックマウントするということは、つまり逆説的には走るためのユニットを固定することで「自走くん」以外の宇宙の全てを走らせようということですね。赤瀬川原平氏の「蟹缶」を彷彿とさせます!
> http://kwht.blog72.fc2.com/blog-entry-14.html

Naruiさん、凄いご指摘です!いきなりのヒットならぬ場外ホームランです!さすが!
「宇宙の缶詰」、凄く好きな作品なので嬉しいです。それとの関係性を発見するなんて素晴らしいです。

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カテゴリー: 自作楽器 SYSTEM Yのニュース | 投稿日: | 投稿者:

「アウトサイダー・プラモデル・アート-アオシマ文化教材社の異常な想像力-」 非公認出版記念企画 マイ自作楽器とアオシマのプラモデルを語る

私が小学校いっぱいまで住んでいた町にはいくつかの駄菓子屋と模型店があり、アオシマのプラモデルは本当によく組み立てて遊んだ。今でも旅先で古いおもちゃ屋を見つけると、アオシマのプラモデルがないか?と探してしまうぐらい、私にとってのキング・オブ・魂(ソウル)玩具だ。

1970年代から80年代中頃まで、アオシマこと青島文化教材社という模型メーカーからは、初心者向け、低価格(100円~)、しかも遊び心いっぱいのプラモデルが数多く発売された。本物を出来る限り忠実にミニチュア化する王道からすれば、やや一段低く見られることもあったがプラモデル工作ビギナーに完成させる喜びを与えた功績は計り知れない。

アウトサイダー・プラモデル・アート-アオシマ文化教材社の異常な想像力-
アウトサイダー・プラモデル・アート 青島文化教材社の異常な想像力文/有田シュン 写真&所蔵/吉野正裕・太田幸彦

「アウトサイダー・プラモデル・アート-アオシマ文化教材社の異常な想像力-」が出版された。
同じような書籍としては、はぬまあん氏の「超絶プラモ道」と続編の「アオシマプラモの世界」があり、非ガンダム系や摩訶不思議なプラモを愛情いっぱいにツッコミながら紹介、資料本としても充実していた労作だった。

今回の「アウトサイダー…」も大まかなフォーマットは「超絶プラモ道」と同じだが、アオシマの合体・ミニ合体シリーズに絞り、版のサイズも大きくして実物の写真をより多く載せ、ジオラマ妄想ストーリーと称してザリガニワークスのコレジャナイロボとの共演など遊び心いっぱいのページ、たくさんの資料やインタビュー、なぜ合体シリーズの発売が終わったのかの検証など、ワクワクのコンテンツでいっぱいだ。素晴らしい!!拍手!!

アウトサイダー・プラモデル・アート-アオシマ文化教材社の異常な想像力-

とにかく実際に手にとって頂きたいが、一番印象に残っているのは当時開発していた青嶋正夫氏と堀井康吉氏のインタビュー。「アオシマには、基本的に初心者の入り口をちゃんと作っておくという思想があるんです」、「他にこれ以上面白い仕事はありませんでした。その中でも合体プラモデルは一番面白い仕事でした」など読んでいて目頭が熱くなったぜ。
私もPCとマイコンボードがあればスタイリッシュな電子工作が楽しめるこの御時世だからこそ、シンプルでプリミティブな技術を楽しむシーンがあってもいいのではと、非PC系の電子音楽を続けている。特に音楽では楽器の構造が複雑になればなるほど、その人の個性を表現したり、より豊かな音楽を表現することが逆に難しくなることを現場の経験と歴史から学んでいるし。

話を合体に戻そう。合体プラモデルの最大の特徴は接着剤なしのはめ込みオンリーで組み立てるところ。その点が何よりビギナーにもトライしやすかったわけだが、接着剤なしということは… 分解も簡単に出来るということだ!なんと合体シリーズはジョイント部分の穴の直径が5mmに統一されている。勘の良い方はお気付きだと思うが、他のシリーズの部品を組み合わせたり、ロボットの場合だと手と足を入れ替えて組み立てたり(笑)、かなり悪趣味…いやいやアバンギャル度の高い造形が楽しめたのだ。そう!統一された規格による互換性というものをここから学んだのである。モジュラーシンセも統一された端子間をケーブルで接続することで音作りを楽しむ、まさに合体そのものなのだ。

SYSTEM Y 19インチラック 14U

私の創作活動の根底にアオシマ有りはご理解頂けたと思う。というわけで、実際にアオシマへのオマージュを意識して作った機器を紹介しよう。

おやこマシン イーグルヤマトの箱

「おやこマシン」というシリーズがあった。マシン、ミニマシン、ミニミニマシンがセットになったプラモデルで、ミニミニマシンはマシンに格納できる。上の写真は私が一番お気に入りの「イーグルヤマト」の箱。

おやこマシン イーグルヤマト

で、組み立てた様子(笑)。戦闘機のF-15イーグルと戦艦ヤマトの組み合わせという、これまたツッコミどころ満載の造形はさておき、この3台の大きさの関係性が大好きで何か自作楽器でも同じようなことが出来ないかと漠然と考えいた。
演奏のメインで使っている「1号機」が完成したとき、心臓部のチップの廉価版を入手したので半分くらいのサイズの「ミニ1号機」も作った。しばらくしておやこマシンのことも思い出して、「ミニミニ1号機」のアイデアを思いついた。

1号機、ミニ1号機、ミニミニ1号機

さすがに1号機にミニミニ1号機を格納は無理だったけど、3台それぞれが機能を助け合ってつなげて音作りを楽しむことも出来る。ライブのとき3台を並べて演奏しているとおやこマシンのことを思い出してちょっと幸せな気分になる(笑)。
1号機とミニ1号機はギター用の、ミニミニ1号機は携帯電話のストラップがつけられるようになっていて、3台ともショルダー出来るようになっている。

んで次!「惑星メカニロボット」というシリーズがあって、その中にマースというロボットがいた。

アオシマ 惑星メカニロボット マース

スタッフの二見信洋さんとドットマトリクスのLEDを使ったユニットを考えたとき、このマースの顔を思い出してどこかこのテイストが生かせないかと試行錯誤して作ったのが、ドットマトリクスによる打ち込み型8チャンネルのゲートシーケンサー「TACHO 8(たこはち)」だった。

SYSTEM Y TACHO 8

シルバーのボディーに原色のボタンを配置、何となくマーズの影響が見てとれ…ないか?無理がある?(笑)でも自分としてはかなり満足しているのよ(笑)。

アオシマ わくせいロボットメカニ マースパック

ちなみにマースには廉価版のシリーズもある。共通のモチーフを持たせつつバリエーションを作るという点にも凄く影響を受けている。

SYSTEM Y 19インチラック 5U

というわけで、現在はアオシマのプラモはほとんど手元にないが、「アウトサイダー…」を読みながら記憶を掘り起こし、デザインだけでなくワクワクの心意気も込めながら、今後も自作楽器の開発に励みたいと思っている。

最後に、「アウトサイダー…」の続編や何かイベントがあれば「俺だけのマシン」というテーマで、アオシマのいろいろなプラモデルから好きな部品を組み合わせた摩訶不思議なマシンたちをたくさん見たいな。「創造のプラモデル」というアオシマの崇高な理念を受け継いでいるのか、はたまた根本的に勘違いしたのか、そんなステキな作品たちを(笑)。
それから超物凄く間接的ではあるが、私がこの本に協力していることが判明、いつかブログでお伝えできればと思っている。

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アウトサイダー・プラモデル・アート 青島文化教材社の異常な想像力

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「21世紀型のモジュラーシンセ入門」モーリー・ロバートソン 動画アーカイブ有り 貴重な「サージ シンセ Serge」の解説

2015年5月23日(土)高円寺にある前衛派珈琲処マッチングモヲルにて、モーリー・ロバートソンさんによる「Serge」シンセサイザーのレクチャーが行われました。やっと写真が見つかったので記事にまとめられました。

serge001

Serge誕生の時代背景(アメリカ西海岸の文化)と、モーグとは違う流れで進化したシステム(特にスロープ・ジェネレーター)に刺激を受けました。

Sergeのスロープ・ジェネレーターは、電圧が上がって下がる時間をそれぞれ設定するのが基本機能。そのため鋸歯状波と三角波の中間なども設定できます。もの凄く広いレンジで繰り返しの速度が変化させられるため、発振器だけでなく、LFO、エンペロープ・ジェネレーター、分周器などにもなります。

serge002

詳しくは当日の動画のアーカイブへ http://moi.st/a2edcff

オマケ:
5月23日は偶然にもモーグ・シンセサイザーの生みの親、ロバート・モーグ氏の誕生日でもありました。
一度だけ講演でお会いしたことがあります。暖かいお人柄と楽器に対する明確なビジョン。握手させて頂きましたが大きくて力強い技術者の手でした。Happy Birthday!!

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カテゴリー: 電子楽器 シンセサイザー | 投稿日: | 投稿者:

新たに耳が付いたモジュール 南足柄の興奮冷めやらず 美川俊治さんとのやりとり付

SYSTEM Yにはラックマウントのための耳が付いてるユニットと、まだ付けていないユニットがあります。
耳は1つ1つ手作りなので、作るのに時間がかかるためです。また古いユニットたちは耳を付けることを考えていなかったので、そのための穴をさらに追加しなければならないのです。
新たに耳が付いた3台
新たに耳が付いたモジュール。
左からシャーレに入れた液体を電気抵抗とする「けみこん!!」、液体のサンプルを並べるための「試験管立て」、洗濯機のタイマーを内蔵した電気信号を時間でON/OFFする「ぜんまいタイマー」は停電でも作動。

南足柄文化会館でのイベントの興奮覚めやらぬ中、更に子供たちに喜んでもらおうとSYSTEM Yのリストを見直し、マウント用の耳が付いていないために出動できなかったモジュールたちのため、まずは耳付けを優先することにしました。

さてさて、ツイッターに上の写真をアップしたところ、
ノイズ音楽界の重鎮、非常階段/インキャパシタンツの美川俊治さんから有り難いコメントを頂きました。


美川俊治さんツイート
美川俊治さんツイート

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カテゴリー: 自作楽器 SYSTEM Yのニュース | 投稿日: | 投稿者:

趣味が合ったり、相性って大切だと思うので。

ヨネミン作りのお手伝いですが、一緒に物を作ることはコミュニケーションが大事だと思うんです。私のプロフィールや動画を見て頂いて、この人面白そうだな!話しが合いそうだな!と思ってもらえたなら、きっと楽しく作業できると思います。下記のリンクや動画を見て頂いて、楽しく作業できる!と、ピンときましたら、お気軽にご連絡ください。

米本実のプロフィール

SYSTEM Yを語るイベントから「マルチキャンドルスタンド」

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