インベーダーゲームの音の秘密が知りたくて…

インベーダーの音の正体がどうしても知りたくて、20世紀末に本物の基板を買ったんですよ…。それだけのためにwww。

インベーダーの基板

アナログシンセを買ってもらったとき、これでいろいろなテレビゲームの音が再現出来ると思ったけど、インベーダー独特のパンチのある複雑な音、ギャラクシアンやムーンクレスタの鋭くギラギラとした音などがうまく作れなかった。勉強や研究を続けていろいろと判ってきたけれどまだまだかな。

インベーダーの音の正体を調べていて、解らないことがたくさんあって、どうしても知りたくて、ついに本物の基板を買ってしまった。秋葉原の基板屋さんで(あの伝説のゲームサークル、KUBOKENさん会長の「FAMICOMANIA」のオフ会の探索時に)。お店の人には「インベーダーDX」という新しいアニバーサリーの基板を薦められたが、たぶん音がデジタル方式になっていて回路が違う可能性が高いので、それを断って当時のオリジナル版を購入。

家に帰って開封して基板を見て愕然とする。なんと私の自作楽器1号機の心臓部の部品であるSN76477が載っていた。ずっとインベーダーの音の秘密が知りたかったのだが、既に遥か昔からその音を作っていた部品と一緒にいたのだった。このチップは電子ブロックのEX-181のシンセサイザー・ブロックにも搭載されていた。これからもずっとこのチップとは付き合っていくことになりそうだ。

写真を見て頂きたい。右側の細かい部品が密集しているところが音声の回路たち。白く一列に7個並んでいるのはボリューム(半固定抵抗)で、各効果音の音量を調節することが出来る。そう!ミキサーになっているのだ。その列の奥の方に大きなボリュームがあるが、これが確かマスターボリュームでだったと思う。

インベーダーの基板は複雑な上、両面基板なので、確実に回路を読み取るには部品を外さないと判らないところもある。完動品だったため分解は避けたかったし、自分の技量では解析は無理と断念して手放すことにした。

その後、回路図を見れるチャンスがあって、UFOの飛んでくる音がSN76477、インベーダーの歩く音が556(タイマーICの555の2つ分のやつ)、その他はLM3900というオペアンプということがわかりました。ノイズ発生に使っていたICは忘れました。それらに抵抗やコンデンサをつけて音作りしてます。

録音(サンプリング)された効果音をプレイバックしているのではなく、シンプルなアナログ・シンセのよう回路を搭載していて、CPUから命令が来るたびに生演奏していると言えますね。素晴らしい!

あとSN76477は単なるサウンドICではありますが、多くの音楽家に影響を与えていて、実はノイズ音楽の誕生に多大な貢献をしていることがわかりました。いつかこのブログにまとめます。

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カテゴリー: レトロゲーム, 昭和レトロな日々, 電子楽器 シンセサイザー | 投稿日: | 投稿者:

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