墨田工業高校 電気科(玄武団)時代 お世話になったM先生へ

墨田工業高等学校 S62年度電気科卒でございます。玄武団です。
体育祭では装飾長、生徒会は書記をやっておりました。

現在、子供たちや若者と楽しく遊びながら電気と音を学ぶ活動に、
力を入れています。
電気技術と芸術を学んできた経験から、
物づくりや科学技術の楽しさを伝えていくことが大切だと実感しました。
先輩方、後輩の皆さんのお力が必要です。
出演依頼、ご支援などお待ちしております。

墨工卒業後、一浪して大学に進学、卒業後いろいろとありまして、
おかげさまで高校時代にお世話になった教科書と同じ会社オーム社から、
本を出版することもできました。

高校の教科書と私の本

お世話になった教科書たちと私の本

↓一度、文化祭にも呼んでいただいたこともありましたね。レトロゲームのKUBOKENさんも手伝いに来てくれました。

墨工の文化祭の記事

墨工同窓会会報 平成11年1月1日

在学中は、特に普通科の先生を中心(特に国語のM先生との出会いはとてつもなく大きいですが、それは別の機会で)に、
たくさんの先生方にお世話になりましたが、
専門教科で特に印象に残っている先生のお話を。

工業高校の電気科時代は、バンド活動や多重録音に夢中で、
更に現代アートの影響も受けて、頭が毎日フェスティバル状態の
あまり勉強のしない高校生でした。
もちろんメカは大好きだったけど、
数式を覚えて問題を解き、資格のために勉強というのは、
肌に合わなかったのかもしれません。
自慢じゃないですが電気工事の試験は落ちました(←だから自慢することじゃないって!!)。

でも実習の時間に、金属加工の練習で文鎮や工具箱を作ったり、
トランスを巻いたり、導通チェッカー(後にSYSTEM Y化)を作ったりしたことは、
とても良い経験でした。
そのときに、とても親切に指導してくれたのがM先生でした。

M先生は、コンピューターを自作(簡単に書いてますがコンピューターそのものですよ!しかも市販のソフトが動いた!)したり、
それとドリルと組み合わせて、ネームプレートを自動で彫る機械を作ったり、
お一人でトンデモない技術を持っている方でした。
M先生のいる研究室には、怪しいガラクタがいっぱいで、
そうそう、これこそマッドサイエンティスト!って感じで最高でした(笑)。
文化祭、M先生が顧問を務める部活の展示会場は、
暗幕を閉めた教室に、怪しい計器類やガラクタ、様々な色の電球、模型、電子楽器やパソコン、
まさにカオスで、これぞ工業高校って感じで最高でした。

確か3年生になるとき、M先生は転任されてしまいましたが、
私は「墨田工業高校がM先生を失ったのは、アメリカがエルビス・プレスリーを失ったことと同じだ」などと嘆きつつも、
M先生とゆっくりお話ししたことは一度もありませんでした(笑)。
それと多くの先生が、おかげで研究室がきれになったと喜んでいたという事実もあります(笑)。

あーっ!M先生のガラクタの1つである、巨大なリズムボックスでもっと遊びたかったなぁ…。
そうそう昔のカラオケセットぐらいの腰まである大きさで、でかいスピーカーとレトロなスイッチたちがついたリズムボックス。
一度だけ鳴らしたとき、パンチのある低音とCR-78のようなパーカシブな音が汚い廊下に響き渡って最高だった。
エーストーン、ローランド、コルグではなかったはず、いったいどこのメーカーだったんだろう(笑)。

転任のときの挨拶で印象に残っているのは、
機械科の人は電気も、電気科の人は機械も、それぞれ勉強してほしいと。
(すでに絶滅しつつある技術であるが)カメラのフィルムの自動巻き取りなどは両者の技術が必要だと。
先生らしい、飾らないシンプルな言葉だけど大切なことですね。
現在SYSTEM Yで物理的に動くユニットの工作が増えているのですが、
そのお言葉!大変肌身に沁みます…。

その後、卒業式のときには再会できて感謝の言葉を伝えることが出来ました。

墨工の実習棟の階段

卒業近い1987~8年頃、学校の実習棟の階段を撮影したもの。


当時、先輩から聞いた話し、
お昼時にM先生「腹減ったなぁ」と言って引き出しを開けて、
電子部品の詰まった箱の下から、
カロリーメイトを出して食べていたそうです。

またM先生の自宅には、
万年床と、パソコン、工具、電子部品しかなかったそうです。

何かを潔く切り捨てているM先生に、
心の底からシビれましたね。
やっぱ、男はこうありたいね(←ほんとか?いや…)。

M先生、お元気ですか?
私も変な電子楽器を作り続けて、
なんと私達がお世話になった教科書の会社であるオーム社から本まで出すことが出来てしまいました。
意外にも文化祭のときに怪しいアンプから流れていたのはクラシック音楽だったし、
またあまり冗談や洒落の通じる方ではないような印象が強いので、
私の活動は理解して頂けないかもしれませんが、
ぜし、いつかまたお会いしたいです…

関連記事
カテゴリー:本 「楽しい電子楽器 自作のススメ」



スポンサー広告

カテゴリー: 日記・コラム・つぶやき | 投稿日: | 投稿者:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です